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家庭で焼くフランスパン ~その2~

  • cou
  • 2021年3月23日
  • 読了時間: 3分

バゲット修業はいつまで続く⁈

何度挑戦してもやれないことが人生には多々あります。縄跳び、鉄棒、、後なんだっけ?

色んなレシピを見て、その通りにならないと「レシピがおかしい」と他人のせいにするのはいけません。しかしながら、どこが悪いのか全く分からないと努力の仕様もありません。同じ間違いを延々と続けると心が折れてしまいますから。


ストレート方、長時間の低温発酵、長時間のオートリーズ、水種を使ったポーリッシュ方、全て試しましたが、全然ダメです。いい感じになる時もあるのですが、満足できるものではありません。


ネットなどでは皆さん、「お家でも本格的なフランスパンが焼けましたー」っていうの写真付きでよく見ますが、僕の場合「いいなー、そのレシピで作ってもならないんですけど~」www


それで、初心に帰って、有名店のバゲット買ってみました。ヴィロンというバゲットが有名なお店です。夕方だったので、少し硬くなってましたが、理想どおりのバゲットです。味もさることながら、やはりカッコいい!モヒカンかと思うようなエッジの立ち方は、フランスパンの見本のようです。


中のクラムもまだまだ水々しくて、もっちりしてます。


大きな気泡がたくさんできてます。いや~、焼きたてを食べたいですね!


さあ、最高のものはわかりました。少しでも近づけるようになりましょう。


フランスパンは捏ねる?捏ねない?

最近のフランスパンの製法で「低温での長時間熟成」というキーワードがあります。冷蔵庫などの温度の低い場所で12時間~24時間ゆっくりと発酵させることで、小麦の旨味を引き出すやり方だそうです。長時間発酵の場合、その間、グルテンの生成もおきますので普通のパンのように捏ねる必要がないとされています。


しかし、伸びのある生地にするにはある程度は生地は強くしておかなくてななりません。そうしないと焼いた時に膨張する過程で、生地がぶつぶつと切れてしまします。


「捏ねずにできるフランスパン」というのがありますが、これはオートリーズした生地に何回かのパンチをいれて「繋ぐ」やり方です。僕も、ずっとこれで作ってました。作業も楽ですし、以前紹介したことがあります。しかし、このやり方は、確かに楽にフランスパンらしくできるんですが、クラムが何かもそっとした感じになってしまいます。(あくまでも個人的な感覚です)


僕の焼いたフランスパンの中はこんな感じです。




もそもそした感じがわかりますでしょうか?大きな気泡の近くは滑らかに繋がっているんですが、小さな気泡の場所は目が詰まってて、気泡と気泡が粒上に分離しています。


オートリーズや何回かのパンチで生地は良く伸びますし、滑らかになるのですが、どうもそこが怪しい気がします。


味は、長時間発酵では小麦の甘味が出てすごく美味しいんですが。


捏ねることでのデメリットは、なんといっても「捏ねすぎ」です。食パンみたいな捏ね方だと生地が強くなりすぎて、気泡が大きくなれません。発酵時間を長くしてもそれは同じです。


大きな気泡は小さな気泡が集まってできますから、気泡どうしは縦にも横にも移動できなくてななりません。生地が強すぎるとそれができないので、いわゆる「捏ねない」という発想になると思います。そうすることで大きな気泡は出来やすいですから、これでクープがパカーって割れたら「やったー!できたー!」ってそりゃなります。


でも違う。


時間をおいて食べてみると、もちもちクラムとの違いは歴然です。フランスパンは焼いたその日に食べきるのが理想ですが、良質のフランスパンは2日目もまだまだいけます。


何回も焼いてみて、正しいと思える知識だけを整理していくと、理屈がわかり、理解が深まります。あとは技術の問題ですので、これは何回も焼くしかなさそうです。


では、次回は、間違わないための、僕なりの気付きを解説したいと思います。

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