ココアの話
- cou
- 2023年9月17日
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ココアとカカオの違い
表記は違っていても両者は同じものを指します。カカオが訛ってココアと呼ばれるようになったとか。但し、一般的にはカカオという表現は「原料」として、「ココア」はカカオが何かしらの加工された「加工品」として用いられるのがほとんどです。したがって「カカオ50%」などは原材料で使われますし、カカオマスを加工し作られたバターは「ココアバター」と表記されます。
まぁ、一般的に「ココア」と言えば飲み物を指しますし、チョコレートの話なら「カカオ」と呼ばれます。
じゃあ、「ココアとチョコはどうなの?」って思われると思うのですが、飲み物としての「ココア」と「ホットチョコレート」は味も似ていますので、区別がつけにくいですね。
カカオは赤道付近で栽培される植物で、その種子を「カカオ豆」といいます。

このカカオ豆の皮と胚芽と除いた、胚乳だけの部分を「カカオニブ」と言い、それをローストして砕いたものを「カカオマス」と言います。「カカオマス」はよくチョコレートにも表記されているので見覚えあると思います。
そして、このカカオマスを圧搾して絞り出したものが「ココアバター」であり、残りかすを更に細かく粉砕したものが「ココアパウダー」となります。
カカオ豆
↓
カカオニブ
↓
カカオマス
↓ ↓
ココアバター、ココアパウダー
チョコレートはココアバターとココアパウダーに砂糖と生乳を加えたものです。
ココアも飲む時は牛乳や砂糖を加えたりしますので、味が非常に似ています。
純正ココアと調整ココアの違い
スーパーなどに売ってあるココアはお湯や牛乳で割って作るものがほとんどですよね?
これらは一般的には「調整ココア」と呼ばれるものです。
それに対して「純正ココア」は「ピュアココア」とも呼ばれ、ココアバター22~24%以上、水分7%以下のココアパウダーを意味し、バニラなどの香料以外は一切含まれません。
方や、調整ココアには砂糖や脱脂粉乳などが含まれますし、ココアバターが含まれないものもあります。(植物油脂などで代用されています)
製菓等ではココアは純正のココアパウダーを使うのが一般的です。
最近はあまり見かけませんが、喫茶などでココアを出す場合、何を使えばよいのか迷ってしまいますよね?業者さんも純ココアと調整ココアの違いをよく理解してない場合がほとんどですので、大抵は森永とかバンホーテンのパウダーを勧められます。
こういうのですね。

バンホーテンココアは歴史のあるメーカーですし、以前のお店でも使っていました。でもこのタイプは「純正ココア」ですので、このままではお湯に溶けないため、良く練り上げないといけません。昔は調整ココアがあまりなかったので、皆さん、お店で練り練りしていたと思います。
よく、「喫茶店のココア」と言いますが、大変な労力をかけてココアを作っていたんですよ。
そんな時現れたのが「リキッドタイプのココア」。
こんな感じの

純正ココアを使っていると書かれていますが、砂糖や生乳と加工してありますので、これは「調整ココア」です。このままで素早く使えるのが売りですね。
1リットルで500円ほどです。お店だと1杯160~200㏄ほど使いますので、5,6杯分です。一杯の原価は90~100円程でしょうか。意外と高いですよね。
ただ、昔のリキッドは美味しかったのですが、これはどうも、、バンホーテンの味ではないですねw
薄くて、安っぽい味です。
これは、所謂、企業努力といいますか、日本人向けといいますか、明らかに改良されています。
それで、調べてみたら、バンホーテンさんは、色々なココアを商品化されてました。

ココアパウダーの下の数字は、飲んだ時のココア感といいますか、強さです。他にも色んなココアがありますが、お店で使うとしたらこの5種類かなと。
ピュアココア以外は全て調整ココアとなりますので、比較的簡単に作れます。乳関係が入っていないハイカカオが一番苦いココアとなります。
やはり、リキッドタイプにはココアバターは入っていないか、少量なのだと思います。(代わりに植物油脂が入っています)
グランカカオやハイカカオは業務用はないと思いますので、リッチテイストがもう少し右の2つに近くなってくれるといいんですけど。
実は、市販されているホットチョコレートも内容は同じようなものです。生クリームを入れたり、脂肪分を高くすれば良いだけです。
ココアもチョコも構成する材料の有無、比率で味が安っぽいココアになったり、濃厚なホットチョコになったりするということですね。

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