炭酸コーヒーの悲哀
- cou
- 2019年7月31日
- 読了時間: 3分
更新日:2019年9月3日

炭酸とコーヒーって合うんですか?
先に言っておきます。
「合わないんです...」
今年の夏、なぜか炭酸コーヒーをやってるお店がチラホラ見受けられますね。もちろん「炭酸コーヒー」なんてベタなネーミングではないですが。。
実は、コーヒーに炭酸という飲み物は何年か周期で夏場に登場してるのですが、すべて残念な結果となっています。カフェでも夏のドリンク、アレンジコーヒーとして一度は試した方も多いと思います。
しかし何で、あんなに不味いんでしょう?コーヒーの炭酸割り。
多くのフレバーシロップは炭酸で割るだけで美味しいですよね?
「あぁ、そうか!シロップ入れて甘くしたらいいのか!」
でも、やっぱり不味いと。。、
「あぁ、そうか、レモンかオレンジの果汁を加えたら、、、」
こよなく不味いと。。。
人の味覚を決めるものとは
人間の舌は「甘味、塩味、酸味、苦味」を感じる場所が違うとよく言われますが、一般的に苦味は奥の方、喉の近くで味わうようです。コーヒーのテイスティングでは奥歯の更に奥で味わえと、昔教わりましたが、苦味成分がよく感じれるようにということらしいです。確かに、粉薬を舌の真ん中に上手に乗せた時と、奥に乗せてしまった時とでは苦さが違いますよね。この場合、粉が広がって奥までいってしまったために余計に苦く感じるのだと思うのですが、実は炭酸がこの働きをしてしまうのです。
コーヒーや紅茶を飲むときを思い浮かべてください。
ホットでもアイスでも、いちいち口の中で「ぐちゅぐちゅ」ってやって飲む人はいません。
みんな、口の中心部に飲み物を集め、それからゆっくり奥に流して、喉を通過させた時に飲み込むという、いわゆる「ゴックン」ってなるのです。この時、味覚は当然時間差で脳に伝達されますよね?口に入れた時から「甘い」、「酸っぱい」と感じながら「ゴックン」した後に味の決定がなされるのです。勿論、アイスなどは口に入れて直ぐに飲み込みますからホットより味の決定時間は早いわけです。
いつも味わうということが、無意識のうちにできてますから、時間差とか味の決定とかあまり考えもしないですよね?
でも、教えてくれるのですアイツが。。
そう、炭酸です。
炭酸といっしょに飲むことで、先ほどの苦い粉薬状態になります。炭酸は口の中で弾けますからね、コーヒーの苦さが、一気に喉の近くまで押し寄せることになります。しかもすぐ飲み込めますから味の決定も早くなります。
時間差があるというのは、コーヒー自体が複雑な飲み物ですので、味わうには好都合なわけですが、炭酸がそういった間を与えてくれないのですから私たちにはただ苦さだけが残るということです。
アイスコーヒーは氷を入れますから、深入りの豆を使ってるお店も多いと思いますが、深入りですと余計に苦くなってしまいます。それでシロップを加えても、水で薄めた甘いコーヒーを炭酸で割ったシロモノが出来上がるだけです。
でも、視点を変えてみると、美味しいドリンクになります。
コーヒーを単なるフレーバーとしてとらえた方がうまくいくと思います。
続きは次回に。
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