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家庭で焼くフランスパン~最終章 part1~

  • cou
  • 2023年6月11日
  • 読了時間: 3分

シンプルであるが故の奥深さ

若い頃、音楽やっていまして、曲を作る時に「こねくり回したり」「過度なアレンジしたり」するわけですけど、大抵の場合上手くいきません。何とか形にできたとしても、全然よくない作品が産まれただけということが多々ありました(笑)。


人間なので、頭で理解しようとします。そして、様々な失敗を繰り返し、それを隠そうともします。色んな取り組み方を知れば知るほど、実は本質から遠ざかっていくのでしょう。


パン作りはいくつかの工程があります。簡単に言うと、


計量、混ぜる、捏ねる、発酵、休ませる、成形、発酵、焼成


という流れです。


最後に焼き上がったパンが納得いくものかどうかは、それまでの工程ですべて決まります。


アバウトな計量は粉の吸水やパン自体の加水率に影響を与えます。

捏ねすぎたり、捏ねが足りなかったりすると、パン自体の硬さに影響を与えます。

過発酵、未発酵も同様です。


何より、どのような温度や湿度で作っているかにより、生地は影響を受けます。


フランスパン(バゲット)は小麦粉、水、塩と少量の酵母で作られており、とてもシンプルなパンです。構成がシンプルであるという事は、それ以外の要因によって、結果が大きく変化するという事でもあります。


ずっとバゲットが焼けるようになりたいと試行錯誤してきましたが、ここにきて、自分の思う、理想の、好きな味のバゲットになりつつあります。


国産小麦にこだわるということ

現在、日本で流通している小麦粉の大半が「外国産小麦」です。アメリカやカナダ、オーストラリアなどからの輸入小麦を使って大半の工場でパンは製造されています。一部の商品は国産小麦を使用している場合もありますが、全体的には少ないと思います。


小麦は国産のものを使うようにした方がよいです。多少コストが上がりますが、健康被害を考慮したほうがよいですね。


バゲットを焼く時、以前はよく「リスドォル」を使用していましたが、残念ながら国産ではありませんでした。味も、扱いやすさも気に入っていたのですが。


それで、国内産の小麦を色々と試していたのですが、やはり、土壌的に日本では質の良い小麦は難しいのか、味的にイマイチな気がしました。


作り方が一定せず、粉までわからないとなれば、もうね。


何が正しく、何が美味しいのかさえわかりません。


まだまだ、修行の身ですから、そんなに値の張る小麦を使うわけにもいきません。しかし、自分なりの「これだ!」という基本の作り方は完成させたいと思っていました。


そんな時、偶然スーパーで見つけた小麦粉、なんと国内産で1㎏、500円ほど。リスドォルより、ちょっと高いくらいですかね。


「練習用に買っておくか」くらいの気持ちだったのですが、「何かいいかも」。


国産の準強力粉は、外国産に比べて、タンパク質含有量が同じでも、吸水が悪く、生地がべとつく感じと、窯伸びが悪いイメージでした。


見つけた小麦粉は強力粉でしたので、薄力粉と合わせて使用することで、準強力粉と同じように扱うことができます。


加水率は低めの70%で焼いてみましたら、とてもいい感じに焼けてしまいました。




分量は同じにして、何回か焼いているのですが、あまり失敗なく焼けています。


分量を半分にして焼いてみたり、薄力粉の分量を変えたり、発酵時間を変えたりして、パンの出来上がりの変化を理解しています。


長くなりましたが、つまり、やっとフランスパン作りの基本になる「やり方」と「味、食感」が自分の中でできたということです。


後は、「こう変えたから、こうなった」ということを試しながら、最良の作り方を磨いていけばよいと思っています。



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