バリスタのパン屋
- cou
- 2022年1月13日
- 読了時間: 3分

二兎追うものは二兎を得よ!
諺に逆らうのは良くない気はしますが。ここは真剣に考えてみましょう。
パン屋はパンだけ焼いてればいいのか?ケーキ屋はケーキだけ作っていればいいのか?コーヒー屋はコーヒーだけ淹れていればいいのか?
多くの人はそれでいいと思いますよね?だって、パン屋さんだもん、ケーキ屋さんだもん、コーヒー屋でしょ?って。
確かにそれだけで順調に商売が成り立っているのなら、何の問題もありません。しかし、もしそうでなかったら、どうします?
売値を下げる。
しか方法がないですよね。
安く売る→人が買う→儲かる この方程式は存在します。
が、販売数や客数が増えるという事はより多くのパンやケーキを作らなくてはなりません。そうなると新たな設備投資や人件費がかかることになります。つまり、安く売るためには大量に製造する必要があり、そのためには多くのコストがかかるということです。
こういった図式はコーヒー豆の世界でも勿論あります。現に皆さん飲んでるでしょ?コンビニの100円コーヒー。安いコーヒーを大量に売ることで利益を出しています。コーヒー豆を大量に生産することで平均コストを下げていますし、人件費も要りません。マシンのレンタル費用もかかりません。
「そうか!コンビニのコーヒーマシンをうちも置こう!イートインスペースを設ければ、カフェとしても利用してもらえるし!」
いい考えです。
これまでパンしか買わなかった人たちが、コーヒーも買ってくれるかもしれません。パンとコーヒー、ケーキとコーヒー、組み合わせとしてはこれ以上はないでしょう。現にそういったお店も多く存在します。
しかし残念ながら、それでは半年後にはコーヒーマシンはお店の奥に引っ込められていることでしょう。
理由は簡単です。パン屋さんもケーキ屋さんも、コーヒーに力を入れないからです。同じようにコーヒー屋さんもパンやケーキに力を入れません、というか入れれないのです。
この理由も簡単です。それぞれが専門外だからです。
パン屋さんやケーキ屋さんには、コーヒーの売り方がわからないし、美味しいコーヒーを出す事に価値は見いだせないかもしれません。コーヒー屋さんはたぶん、パンやケーキの味はわかっても作り出す事はできません。なぜか?そのスキルを持ち合わせていないからです。
私がずっと言い続けていることは、
「自分たちでできるものは、なるべく自分たちで作る」
という事です。
パン屋さんやケーキ屋さんでも、コーヒーのスキルを持つことは難しくないと思いますし、コーヒー屋さんがパンやケーキの知識やスキルを持つことも可能です。
イートインスペースがあっても、お客様がそこで食事をしなければ意味はありません。そこが小さくともカフェでなければ、それはないに等しいのです。
私はバリスタなので専門はコーヒーという事になります。でも、パンやケーキも作れます。形は不格好ですが、カフェでの出し方を知っているので問題ありません。
さながら ブーランジェリー・パティスリー・バリスタですかね。
私のようなスキルを持っている方は珍しくはないと思います。誰でもなれると思います。ただ、問題はなりたいと思うかどうか、二兎を追おうと思うかどうかだと思います。
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