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バゲットを焼く

  • cou
  • 2019年7月25日
  • 読了時間: 4分

更新日:2019年7月28日

パンが焼ければ、何もいうことはないのです。不格好でもお店の愛情を込めたパンを焼いてみましょう

「手に入らないのなら自分たちで作ればよい」という思考


自前でパンが用意できたら素敵ですよね?カフェのランチにパンは欠かせないですから。業者さんから安く卸してるよって方はラッキーですね。お店のメニューに合うパンて意外と見つからないもんなんです。


例えば、ハンバーガーを出したいと思ってバンズを業者さんに問い合わせると、大抵は持ってませんと言われ、持っててもミニマムロットが100個からとかね。ネットで探せば、冷凍のモノが出回ってはいますが、送料のこと考えたら決して安くないですよね。


美味しいパンは誰でも好きですから、ちゃんとしたパン屋さんがあれば、値段の交渉をしてみる価値はあります。ただ、必ず条件が出されます。週に〇〇個は必ず買ってくださいと。


売れなかったらどうしましょう?


「賄いで食べればいいや!」

と考えたあなた、食品ロスが仕入れの何パーセントになってるか計算してませんね。


だから、手に入れられないなら作ればいいんです。でも、なぜバゲットなのって思うでしょ? 後でわかります。バゲットの素晴らしさが。

~オートリーズとオーバーナイト法で作るバゲット~

材料:(25~30㎝バゲット2本分)

 

リスドォル(純強力粉)・・・200g

水・・・135㏄

塩・・・4.5~5g

イースト・・・3g

モルトパウダー・・・1.5g

 

【下準備】


1.ボウルに リスドォル、塩、モルトパウダーを入れて混ぜたら、水を加えて軽くまとめる


2.なるべく水を均等に吸わせるように、粉の塊りを指でつぶしておく


~ラップをして常温で30分放置 (オートリーズ) する~


【捏ねる】


3.イーストを水(大さじ1)で溶いて、オートリーズした生地に入れ、揉みこむ


4.生地を取り出し、


引き伸ばし→たたむ を繰り返しながら、たまに叩きつける


この作業を10分から15分続ける。


*捏ね作業はとても重要ですので、感覚を掴むまでは最低でも10分は頑張りましょう。上手にできるように なったら6、7分に短縮できます


5.柔らかくてよく伸びる生地になったら丸めて、ボウルにもどしてラップをかける


【発酵】


6.27℃前後の室内で30分放置


7.パンチ入れ


8.再び30分放置


9.パンチ入れ


【熟成】~オーバーナイト~


10.冷蔵庫で12~24時間低温発酵させる


*12時間以上の場合は、できれば途中で一回パンチを入れる


【形成】


11.翌日、冷蔵庫から取り出し、2分割したらそれぞれを丸めて常温で30分程放置


12.軽く叩いて、ガス抜きしたら、なるべく平になるように広げる(楕円形)


13.楕円の上下を中心に向って折りたたむ



14.真ん中の芯を意識して、左手の親指を芯にあて、上からその親指を巻き込むようにしたに引っ張ってしっかり閉じる



15.両手で包むようにして、少しずつ、やさしく生地を25~30㎝くらいまで伸ばす


もう一度 14の作業を行い、生地がよく張るようにする


*生地を張らせると横方向にも伸びやすくなります


【最終発酵】


16.キャンパスにたっぷりと打ち粉をしたら、やさしく生地をその上に置き、ダレないようにキャンバスで山を作り(2つの山の間にできた谷の部分に生地)、上から乾いた布をかぶせて60分放置



17.クープを入れたら、250℃のオーブンで10分、その後230℃に落として15~20分焼きます


使用するオーブンで温度と焼き時間は若干変わります


焼減率 20%~22% になっていれば上出来です。


最小の労働で最大のモノを生産することを効率という

通常のストレート法でパンを製造する場合、捏ね時間やベンチタイム、発酵時間などが決まっており、焼き時間も含めると、まぁ半日がかりです。


タイマーをかけておけば大丈夫と思っていても、その時々でお店の状況が変わるわけですから、発酵終了の時間なのに、今、忙しくて手が回らない!なんてことが必ず起きてきます。


経験上、暇になったから仕込みや試作をやろうとすると、途端に忙しくなるというのが飲食店アルアルですね。


オートリーズは捏ね時間を短縮できますし、冷蔵庫での長時間低温発酵はグルテンの形成を助け、何より小麦粉本来の味を引き出すのに最適です。


今回の作り方は、日を跨いでしまうのですが、作業時間は捏ねにかかる10分と形成の5分程度です。

あとはただひたすら放置。その間、通常の業務ができます。


まさに、最小の労働で済むということで、オペレーションとして考えるまでもないですね。

夕方仕込んで、次の日の朝、焼けばいいんですから。


「そんなことしなくてもホームベーカリーがあるでしょ?」


って思ったあなた、普通です。


そうなんです。面倒なことは機械に任せればいいんです。

その考えは正しくもあり、間違いでもあります。


なぜかって?


最低の労働からは最高のモノは生まれないからです。


この話はまた別の機会に。

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