お得なセットメニュー⁈

※画像と本記事は一切関係ありません

セットのトリック

カフェや喫茶店によくあるセットメニュー、いわゆるモーニングセットやランチセット、ディナーセットなどが思い浮かぶと思います。

以前にも書きましたが、こういったセットメニューはお店にとっては販売促進のサービスと捉えられます。それはそうですようね？何も原価割れするようなサービス、もしくは薄利なサービスを好き好んでやりたくはないわけですよ。

ただ、決められた時間だけなら何とかなりますから、皆さん、そこは割り切ってやってらっしゃるのだと思います。

問題は、一日中やってるセットメニューです。

ケーキセット、サラダセット、パスタセットなどでしょうか。

そういったセットは必ず、ドリンクやパンなどが一緒に提供されると思います。

でも、考えてみて下さい。

ケーキセットに付いてくるのがドリンクではなく、もう一つケーキだったら？

サラダセットにフランスパンではなく更にサラダが付いてきたら？

「ケーキが2個食べられる！」「お野菜がいっぱい食べられる！」という方には素敵なセットですが、お店からしたら、単品2品をセット料金で安く提供することになりますので、単純に原価率が悪くなります。

原価の高いものを安いものと組み合わせることで、あたかもお得かのように見せるのがセットメニューのトリックですから、このトリックが通じなくなります。

ですから、お店はあくまでもドリンクやパン、スープなんかとセットにするのです。

ほとんどのお客様がセットで注文されるお店は、利益効率もまぁまぁですので、お店はセットをどんどん勧めます。単品よりセットの方が客単価も上がりますしね。

トリックに引っかかってるのは誰？

さて、そういったセットメニューが出ていると、「やはりセットだとお客さんが喜ぶし、売れれば売れるだけ儲かる」と思い、様々な組み合わせのセットメニューが考案されていきます。

思い出してもらいたいのですが、ファミレスはなぜ下火になっていったのでしょうか？

「店舗拡張をし過ぎたため」「家族で利用できるお店の選択肢が増えたため」「商品のマンネリ化」

様々な要因が絡んでいると思いますが、私は個人的には「セットメニューに頼り過ぎた」ことだと思います。

ハンバーグセットにはライス・サラダ・ドリンクがそれぞれ150～300円ほどで付けられますが、全部付けるとそれなりになってしまうので、ハンバーグ自体の価格を少し安く設定します。

「ハンバーグ自体が安いのだから、サイドメニューつけますよね？セットにしますよね？」というトリックです。

でも、付けなかったら？

付けるのが、ライスだけだったら？

お金が世の中に多く出回ると、消費が進みます。みんなお金をたくさん使うわけです。しかし、逆の場合はお金を使わなくなります。つまり、安いものを買おうという消費者心理が働くわけです。そんな時に、少しでもお金を使わせるようなトリックは通用しません。

人が最低限のお金しか使わなくなっているのに、いくらセットでお得感を出したところで、安くはないからです。もうそのトリックに引っかかる人はいないからです。

リピーターの多いお店だと、セットは商品としての価値がまだあると思いますが、そうではないお店、一見さんの多いお店では、あえてセット価格で勝負する必要はないと思います。

お店を訪れる機会が同じであるなら、単品商品の組み合わせがあった方が、より多く儲かるからです。

それはあなたが、セットにした方が儲かるというトリックにまんまと引っかかっているのかもしれません。